日本酒やグルメ、ダイエット等、興味のあることを色々ご紹介します。

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これまで12回にわたって長々と書いてきましたが、ようやく終わりです。今回のイタリア旅行をざっと振り返りながら、多少は旅行の役に立つ(かもしれない)ことを書いてみようかと思います。

1日目:成田~イスタンブル
2日目:イスタンブル~ヴェネツィア/リド島
3日目:ヴェネツィア/リド島、ブラーノ島、ムラーノ島
4日目:ヴェネツィア~ペルージャ
5日目:ペルージャ/アッシジ
6日目:ペルージャ
7日目:ペルージャ~ローマ
8日目:ローマ
9日目:ローマ~成田
10日目:成田着

9泊10日の旅程でした。地図(Googleマップを加工)で見ると↓こんな感じで移動しています。

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ルートは適当です。たぶん、こんな感じで通ったんだと思います。

ヴェネツィアからフィレンツィエまでユーロスターで行き、そこから在来線で移動しました。ユーロスターは久しぶりに乗りましたが快適でした。途中、時速298Kmと表示されていて本当か?と思ったんですけど、最高速度300Kmらしいので本当だったんでしょう。かなり、早いです。

イタリアで電車に乗るのに不安を持っている人もいるかもしれません。2等車は危険だから1等車に乗った方が良いという話もありますが、これまで2等車に乗って危険な目に遭ったことはありません。ユーロスターの2等車は安全だと思いますし、在来線でも2等車で十分だと思います。

ヴェネツィアについては「世界のどこにもない場所」とよく聞きます。僕は少し性格が歪んでいる捻くれ者なので、「カッパドキアだってマチュピチュだってピラミッドだって世界のどこにもない場所だろう、ヴェネツィアだけが特別なのか?」と行く前は思っていました。

カッパドキアもマチュピチュもエジプトも行ったことはありませんが、似たような景観(奇岩とか山岳都市とか巨大遺跡)の場所は、あるような気がします。でも、ヴェネツィアのような街は、「ない」ように感じました。それほど、魅力あふれる街でした。

ブログの記事では、マルコ・ポーロ空港、ヴェネツィア本島、ムラーノ島、ブラーノ島、リド島の位置関係が良く分からないかもしれないので、地図(Googleマップを加工)を作って見ました。

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ヴェネツィアの位置関係

ヴェネツィアに行ってみて「二日や三日じゃもったいない」と感じました。多くの観光ツアーでは一泊(それも、夕方に着いて翌日昼過ぎに出発する)しかしないようです。それでも楽しめるとは思いますが、でも「もったいない」と思ってしまいます。

僕は旅行会社が主催する「パック旅行(団体旅行)」に懐疑的で、旅行に行くなら「個人旅行」が一番だと考えています。ただ、団体旅行の経験と言えば社員旅行で行った「韓国ツアー」(添乗員1人に社員6人だけのツアー)だけなので、団体旅行について正確に語ることはできません。

それでも、旅行に行って日本や海外の「団体旅行」のご一行様とは、観光名所やレストランで良く遭遇しました。それを見ていて思うのは、一つには「自由度がない」ということで、もう一つが「異文化」に触れる機会がない(減少する)と言う事です。

ローマの最初の夜のリストランテで、この両方の実例に遭遇したのでネガティブな内容ですが書いてみます。

その夜、いつも行くリストランテがオーナーが亡くなったため閉店してしまっていて、その店で働いていた顔見知りのスタッフが移っていた隣にある日本人旅行者には有名なリストランテに行きました。

テーブルに案内されて周りを見たら「日本人しかいない」のです。いくつかの部屋があるのですが、個人客は僕たちだけで他は日本人の団体客でした。彼らは大声で話しているので会話が良く聞こえるのですが、どうやら食事の自由度はないようでした。

この店では「日本語が話せるスタッフ」が居て、日本人のテーブルにはそのスタッフがやってきます。コースが決まっていてメインを「魚か肉」で選ぶだけのようでした。飲み物はオプションで、頼んだ人は追加でお金を払っていたようです。ここだけでなく、これまでレストランで見かけた団体旅行の人達も同じでした。

僕らのテーブルには、顔見知りのスタッフが来たので「(メニュにない)フォルマッジョとプロシュートとかサルシッチャの盛り合わせは出来る?」「今日のお勧めは?」等と会話しながら料理を注文しました。団体旅行だと、こうした料理の「自由度」は望めません。

イタリアは融通の利く国で、自由度がメチャある国です。レストランでは、メニュにない料理でも「出来る?」と聞けば作ってくれます(もちろん、材料があればの話ですけど)。別に追加料金を取る訳でもありません。この店でもメニュになかった「盛り合わせ」を作ってくれました。

盛り合わせ
プロシュートやフォルマッジョの盛り合わせ

ただ、この店は全体的にお高く、他の注文したフリットやラザニアは、とても残念な味でした(特にラザニアなんて客に出すものとは思えない)。今回の旅行で一番残念な夕食でした(オーナーが自分のブログで他店を「不味い」と言っているので僕も感想を正直に書いてみました)。

我が家にとって海外旅行とは「異文化」と触れあうことが最大の目的です。それは、その国の観光名所を見たりブランド品を買うことだけではなく、その国の人と少しでも触れあうことです。会話をしたり、彼らの食の好みを味わったり、考え方感じ方を知ることが「異文化」との出会いだと思っています。

イタリアは、融通が利く国で自由があります。でも、その根底にはキリスト教という「信仰」があります。イタリアの芸術作品の多くはキリスト教の「信仰」が形となったものですし、生活習慣も「信仰」を土台としています。

例えば多くの教会の入り口には、女性用のストールが用意されていました。真夏でしたから薄着やノースリーブの女性が多くいます。キリスト教圏の女性は、教会内に入るのにストールを羽織って露出した肌を隠していました。神や聖人に対する礼儀なのでしょう。

その一方で、ヴェネツィアではトップレスでボートに乗っている女性がいました。僕たちの乗っていたヴァポレットに並走していたのですが、キャビンの先頭でトップレスの美女が僕らの方を向いて笑っていて、目のやり場に困りました。さすがに写真は撮れなかったなー(笑

トップレスの美女だけを見たら、「イタリア人女性は性に対して奔放なんだなー、ポルノ女優が国会議員になるだけのことはある」、と言う少し軽薄な印象をイタリアに対して持つかもしれません。教会の女性だけを見たら、「信仰心に厚い敬虔なクリスチャン」という印象かも知れません。

この両極端の幅広さがイタリアの自由を端的に表現していると思います。イタリアに行ったら自由に楽しまなくては損です。イタリアとはそういう国です。それなのに、型にはまった自由度のない「団体旅行」でイタリア旅行をすることはバカげていると思います。

個人旅行では航空券、ホテルの予約、移動手段の確保など自分でやらなければならないことが多くありますし、全て自己責任です。でも他人任せの人生が詰まらないように、他人(旅行会社)任せの旅行で本当に満足できるとは思えないのです。

人生は旅に例えられます。であれば、自己責任で旅を楽しむことが、充実した旅行になるのではないでしょうか。イタリアに行こうと考えている方がいらっしゃれば、個人旅行で楽しんできて欲しいと思います。

そのために、今回の旅行記が少しでも役に立てば嬉しいです。今回の旅行で撮った写真の中から「祈り」をテーマにしてフォトブックを作って見ました。あまりアクセスがないのでブログで紹介しました(笑 ⇒ Photo Presso
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ナヴォナ広場に近いCampo de Fioriの朝市に行って来ました。娘が朝市というものを見たいというので、午前中なら暑くないだろうと思ってホテルからローマ市内を散歩がてら行ってみました。

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朝市の光景

この朝市は有名らしく観光客も多いと聞きましたが、思ったほど観光客はいませんでした。果物や野菜の屋台が多くて、果物が美味しそうで安いのです。

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色とりどりの野菜やフルーツ

市場なので野菜や果物は基本キロ売りです。1Kgは食べられないかなとフルーツを見ていたらカップに入った「Glass of Fruit(何故か英語)」が2ユーロで氷漬けされていました。

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写真中央にあるのが「Glass of Fruit」2ユーロ

カップの大きさはスタバのグランデくらいです。ブドウが串に刺さっていて、中身はスイカ、メロン、桃、洋ナシ、イチゴがカットされています。結構なボリュームで2ユーロは、安い。

妻はブドウを一房買って娘と二人で食べていました。一房で2ユーロくらいだったそうです。

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妻が買ったブドウ

その他にも、フルーツが美味しそうでした。

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良く熟したプラム

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瑞々しい桃

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茄子とかジャガイモとかトマト、ズッキーニ

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メロンとかリンゴとかブドウとか桃、試食もできる

野菜や果物だけでなく、乾物も沢山ありました。パスタやドライ・トマト、ドライのフンギ・ポルチーニ、オリーブオイルなどなど、見て回るだけでも楽しめます。

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沢山の種類のパスタ

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イタリアンカラーのファルファーラ

広場の周りはカフェだらけなので疲れたら直ぐに休めます。観光客にも良く知られている市場だそうですが、地元の人たちも買いに来るので観光客価格にはなっていません。ローマっ子の台所を除く気分でお買いものが出来て楽しかったです。
ダン・ブラウン原作「ダヴィンチ・コード」は、物議を醸しながらも全世界で7000万部の大ヒットとなり映画化されました。映画の続編(原作では、こちらが先)となった「天使と悪魔」は、ヴァチカン市国やローマ市内が舞台になっています。

サン・ピエトロ大聖堂やパンテオンに行く予定だったので、「天使と悪魔」の舞台を一回りしてみようと思いましたが、全部は回りきれなかったので部分的に回ったところの紹介です。

映画に登場する主な舞台は、ファンサイトによると次のものです。

サン・ピエトロ大聖堂
システィーナ礼拝堂 ⇒ ヴァチカン美術館内ですが、撮影禁止です。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会 ⇒ バスで通過。
サンタ・マリア・デラ・ヴィットリア教会 ⇒ 行ってません。
バルベリーニ広場 ⇒バスで通過。
ナヴォーナ広場
サンタンジェロ城 ⇒行ってません。

殆ど行けなかったけど、この他にパンテオンとかも出てきたような気がします(間違ってたらご免なさい)。

出発は、サン・ピエトロ大聖堂です。ここには、ミケランジェロの作品で最も好きな「ピエタ」があります。中学生の頃だったと思いますが、美術の教科書に載っていた「ピエタ」を見て大理石なのに布のような質感に驚き、いつか必ず見たいと思った作品です。

前回のイタリア旅行で初めて実物を見て感動しました。

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ピエタ

サン・ピエトロ大聖堂のドゥオモの荘厳さも特筆すべき点だと思います。ドゥオモには登れるので娘は毎回登るのを楽しみにしていたのですが、今回は閉館になってしまい登れませんでした。

普通はエレベーターで途中まで登って行けるのですが、娘は一番下から階段で登るのが夢で今回こそ登ると決めていた様なので残念がっていました。我が娘ながら変わった性格だと思います。下から歩いていくのは、かなりきついと思います。

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サン・ピエトロ大聖堂のドゥオモ

ヴァチカン市国には、教皇の衛兵として「スイス人衛兵」が常駐しています。カラフルな独特の制服で知られていますが、一説にはミケランジェロのデザインと言われていますが、20世紀になって決まったようなので実際は違うようです。

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スイス人衛兵

閉館時間だったためか、スイス人衛兵が子供達と記念撮影をしていたので、これは滅多にないチャンスだと思って娘も一緒に撮らせてもらいました。娘の良い記念になりました。ただ、衛兵が「子供だけ」と言っているのに、ちゃっかりと撮っていた大人がいたのは残念でした。

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サン・ピエトロ大聖堂

サン・ピエトロ大聖堂の前には、サン・ピエトロ広場があります。前回は、元日に来たので広場の地面が見えないくらい人がいてびっくりしました。ベネディクト16世の新年の挨拶がある時間だったので、幸運にも法王のスピーチを聞くことが出来ました。

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「天使と悪魔」に出てきた「西」を示すサン・ピエトロ広場のレリーフ

サン・ピエトロ広場を囲む回廊の柱は、このように(↓)三列になっています。

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三列になっている回廊の柱

しかし、知っている人は知っている有名なトリヴィアですが、広場のある場所からみると、このように(↓)一列に見えるのです。

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まず、正面

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左側。正面の建物の最上階の右から二番目が法王の部屋

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右側

見事に一列に見えます。サン・ピエトロ広場に行ったら、是非この場所を探してみて下さい。ヒントは、↓の写真です。

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ここから見ると一列に見える

「天使と悪魔」では、次の法王候補が次々と殺害されて行きます。原作と異なり生き残った候補が投げ込まれた噴水があるのが、ナヴォナ広場の「四大河の噴水」です。

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ナヴォナ広場

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「四大河の噴水」

ナヴォナ広場から少し歩くとパンテオンがあります。確か映画にも登場したと思うのですが、記憶違いかもしれません。

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パンテオン

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パンテオンのドゥオモ。「オクルス」から射し込む光

映画のパンフレットやジャケット等で使われている右面が天使、左面が悪魔になっている像(天使と悪魔像)は実在していないそうですが、パンテオンの天使像(↓)をモチーフにしたんじゃないかと勝手に想像しています。

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天使の像

「天使と悪魔」とは関係ありませんが、ローマ市内を歩いていて見かけた建築物です。

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ヴィットリオ・エマヌエーレ二世の記念碑

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イエズス会の本部、ジェス教会

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アドリアーノ教会の列柱

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フォロ・トラヤヌス。右の柱は記念柱

ローマ市内には至るところにローマ時代などの古代遺跡がゴロゴロしています。本気で見て回るには一カ月あっても足りないかもしれません。これまで行っていなかった所をたくさん回ろうと思ったのですが、残念ながら暑さのため断念しました。

それでも、テルミニからオペラ座を通り、ナショナル通りをエマヌエーレ二世記念碑からフィオーリ広場、ナヴォナ広場、パンテオン、トレヴィの泉まで歩きました。そこかしこに歴史のありそうな寺院や建物、広場があり楽しめました。

やはり、自分の足で歩いて回るのが旅の楽しみだと思います。
地下鉄が工事中で動かないので振替運行のバスでOttavianoに向かうことにします。臨時のバス路線は、地下鉄A線のルートをなぞるように走っています。そのため、ヴァチカンに行く通常の路線と異なり、かなり大回りになっています。

ヴァチカン美術館は基本的に混んでいます。人類の至宝であるシスティーナ礼拝堂「最後の審判」が一番人気ですが、それだけが見どころではありません。しかしヴァチカン美術館は広くて、その全てが素晴らしいので時間がいくらあっても足りません。

今回もインターネットで予約していきました。ローマに昼過ぎに着くので余裕をみて3時の予約を取りましたが、この時間だと予約しなくても余り変わらなかったように思えました。午前中の方が混むようです。

今回三回目の訪問ですが、毎回ルートが異なっているように思います。今回は、中庭を抜けて大理石の彫像が並んでいるところを通過し、二階の回廊を中庭を見ながら回ってエトルリア時代やエジプトの発掘品などを観て、大理石像のならぶ回廊から地図の間を通って、ようやくラファエロの間に至りました。

そこから、近代美術のコレクションを経て、やっとシスティーナ礼拝堂です。入館が遅かったので、ここまでを約1時間で駆け抜けました。ゆっくり見るなら午前中から入館しないとダメですね。

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棺のふたの像

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ラオコーン

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床のモザイク

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中庭、向こうに見えるのはサンピエトロ大聖堂のドゥオモ

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地図の間の天井

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ペルージャの古地図

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ラファエロの間「アテネの学童」

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何故かあったレオノール藤田嗣治

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らせん階段

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初めて見た閉まっている入口。要塞みたい

「最後の審判」は、数年前に日本企業も出資してきれいに洗ったので、鮮やかな極彩色に彩られています。洗う前のくすんだ色合いを好む向きも多いようですが、僕はミケランジェロが描いた当時を再現した今の方が好きです。

やっぱり何度見ても素晴らしいです。首が疲れるのが難点ですが、いつまでも見ていたいと思います。僕はクリスチャンではありませんが、信仰心が芸術に昇華した最高傑作の一つだと思います。
ペルージャからローマまではバスで2時間30分位です。アッシジに行った時と同じバスターミナルから出ています。このバスも日本で言う路線バスなので、色々なところに停まります。電車の旅も良いですが、路線バスで行くのも一味違って楽しいものです。

前回も同じ路線のバスを利用したのですが、今回とは微妙にルートが異なりました。日本の場合、切符を買ってから乗りますが、このバスは乗ってから車掌さんが切符を売りに来るというシステムなのですが、なかなか売りに来ない。

しかも、高速道路の途中のガソリンスタンドで車掌さんが入れ替わったりしています。ローマに入ってから最初にティブルティナのバスターミナルに停まってフィウミチーノに行くのですが、ティブルティナに着く10分位前になって、ようやく売りに来ました。のんびりしていると言うか、何と言うか、ちょっとあせります。

9時発のバスに乗ったのでティブルティナには11時半くらいに着きました。ほぼ定刻です。イタリアの交通機関の時刻表は当てにならないと良く言いますが、今回の旅行では定刻通りに運行していました。

ティブルティナからホテルに近いテルミニまでは、地下鉄B線で4駅です。ティブルティナには地下鉄と国鉄の駅があるのですが、最近になって改装したようで前回とは全く違って近代的なビルになっていて驚きました。経済が冷え切っていると言われるイタリアですが、箱モノにはお金を掛けているようです。

テルミニからホテルまでは徒歩5分です。昼過ぎにチェックインして、直ぐにヴァチカンに向かいました。テルミニから地下鉄のA線に乗ってOttavianoまで行けば、ヴァチカンは直ぐです。

で、テルミニでチケットを買ってA線のホームに向かいます。しかし、A線のBattistini方面行きの構内表示に従って行けども行けどもホームに辿りつきません。ようやく着いたと思ったら入口が閉鎖されていて反対方向のホームから回り込んだら駅員さんから、「ここから乗れないよ」と追い出されました。

どうやらA線のBattistini方面行きは工事中らしくて、バスで振替輸送をしているとのことでした。確かに途中にバス乗り場を示す張り紙がありましたが、まさか地下鉄が止まっているとは思いもしませんでしたので、ただのバス停への表示だと思ってしまいました。

ローマには地下鉄がA線とB線の二本しかありません。そのうち、A線のBattistini方面はテルミニからスペイン広場のあるSpagnaを通ってヴァチカンに行く観光客が最も利用する路線なので、夏休みの観光客の多い時期にわざわざ工事して止めてしまうイタリア人の感覚が全く分かりません。

バスで振替運行するならするで、もっと分かりやすくアナウンスするのが普通だと思うのですが、A4サイズくらいの貼り紙に「Ottaviano方面バス停」としか書いてありません。地下鉄が止まっているという情報のない観光客が地下鉄で行こうとしていて、この張り紙を見ても「バスでも行けるんだ」と思うだけです。

これが日本だったら、一日中「地下鉄停まってます。バスで振替運送中、バスをご利用下さい」って日本語、英語、韓国語、中国語で繰り返しアナウンスしていますね。でも、イタリア地下鉄には、構内放送という習慣はありません。ま、イタリアらしいと言えば、らしいです。

観光収入の多いローマでこんなことしているから経済が悪くなるんだっ!と憤慨しても、動いていないものは仕方ない。張り紙を追って行きましたが、これがまた遠い。そして、ようやく着いたと思ったら長蛇の列。なんといっても観光客の一番多い時期の観光客が一番行きたい場所への振替バスですもの、そりゃ長蛇の列になるよなー。

さっきまでイタリアの交通機関を見直していましたが、前言撤回。イタリアはやっぱりイタリアでした。前振りが長くなってしまったので、ヴァチカン編は次回に。
体力に余裕があればグッビオとかチッタ・デ・カスティーリョ辺りに行こうかと考えていましたが、今日も暑くなりそうな予報だったので昨日の二の舞にならないよう、今日は一日ペルージャでのんびり過ごすことにしました。

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イタリア広場から見た風景。左の塔がサン・ドメニコ聖堂、奥の尖塔がサン・ピエトロ聖堂。サン・ドメニコ聖堂は考古学博物館になっている

有名な観光名所などありませんが、ペルージャもエトルリア時代から続く街並みが中世の趣を感じさせる街なので、散歩しているだけでも楽しめます。

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Porta Cornea/コルネア門

ホテルを出て石畳の道を少し登り、サン・エルコラーレ教会を左手に見て坂を上がって行くと小さな門をくぐります。門の上にロマネスク様式のライオン像が彫ってあります。この何の変哲もない門もエトルリア時代のものだそうです。ペルージャの街は、至る所にこのような歴史的建造物が残っています。

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早朝のCorso Vannucci。人がいないけどメインストリートです

ペルージャのメインストリート、コルソ・ヴァンヌッチに出ると歴史的カフェ(正確にはケーキ屋/Pasticceria)の「サンドリ」があります。1860年創業で5世代続いています。内部の壁や天井にはフレスコ画があって一見の価値がありますが、夏場は外にテーブルを出しているので、今回はこっちにしました。他の人が注文していて美味しそうだったので、カンパリ・ソーダを飲んで、のんびりとしていました。

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Pasticceria Sandri

ペルージャの中心地で一番広い「11月4日広場」には、13世紀に造られたマッジョーレ噴水があります。ウェディング・ケーキの形だそうですが、あの時代にもウェディング・ケーキがあったんですね。

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Fontana Maggiore

さらに奥の方に進んでいくと大きなエトルリア時代の門があるのですが修復中でした。門をくぐって、ガリバルディ通りを登って行くと途中にファブリッツオの家がありますが、朝早いので通り過ぎて、更に進むと教会からミサの合唱が聞こえてきました。何と言うか、良いものです。

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Tempio San Michele Arcangelo

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寺院の内部、美しい回廊のアーチ

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寺院内部のキリスト像

ガリバルディ通りから、少し横道に入ると丸い形の大天使ミカエル寺院が現れます。妻によると丸い形の寺院は古い様式だそうですが、この寺院も5世紀のものだそうです。ミカエル寺院の先には、ガリバルディ通りに設けられたアンジェロ門が見えます。

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Porta Angelo

アンジェロ門は中世風の銃眼のある塔になっていて上まで登れるのかと思ったのですが、残念ながら登れないようです。

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Acquedotto/ローマ水道

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街角にある近代の噴水というか水道

この他にも、ローマ水道やレリーフなど中世の面影を今に伝えている街がペルージャです。
ペルージャ二日目は、バスで約1時間のアッシジのサン・フランチェスコ大聖堂に行って来ました。宿泊したホテルは「朝食なし」にしているので、朝は近くのバールで食べます。

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ペルージャのチェントロにあるオーガニック・バールでミニ・パニーニ。オーガニックなので少し高くて一個3ユーロくらい。

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朝はやっぱりカプチーノ。泡がしっかりしているので、砂糖が沈まない

僕らが泊まるグレードのホテル(三つ星以下)だと朝食といってもパンとカフェの簡単なものなのに、「朝食付き」にすると10ユーロくらい宿泊代が高くなります。それだったら、バールで5ユーロも出せばカプチーノにパニーニが食べられるので、ずっと良いと思うのです。

なので、イタリアでは基本的に「朝食なし」で泊まる事にしています。イタリアの街には、そこらじゅうにバールがあって、朝早くから営業しているので困ることはありません。日曜日は朝から開いてるバールは少なくなりますが、ドゥオモの近くまで行けば見つかります。

ペルージャのチェントロからエスカレーターで下って行くとバスターミナルのあるPiazza Partigianiに着きます。アッシジまで路線バスで行くことが出来ます。70分間有効のチケットが2ユーロなので、二枚で往復できます。

ペルージャからアッシジまで電車もあります。しかし、ペルージャもアッシジも丘の上に街があるので、電車の駅から街までは上り坂のうえ距離もかなりあります。バスなら、丘の上までダイレクトに行けるので電車よりバスの方が便利なのです。中部イタリアの街を巡るなら、電車よりバスが鉄則です。

バスに乗ったら電車と同じようにチケットに刻印を押します。入口の所に刻印機があるので、忘れずにガチャコンします。これをしないと検札で引っかかります。電車は必ず検札が来ますが、ローマの様な大都市だとバスで検札をすることは殆どありません。なので、バスの場合は、無賃乗車をしようと思えば簡単に出来てしまいます。

今回、同じバスに乗った留学生らしい青年が知らなかったのか油断したのか刻印を忘れてしまったようです。アッシジのバス停に着く直前に検札があって、正規のチケットを持っていたのですが、バスを降りてから車掌さんに書類の様なものにサインさせられていました。たぶん、罰金も支払ったのでしょう。交通機関を利用する時は、必ずチケットに打刻しましょう。

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サン・フランチェスコ大聖堂

バス停を降りるとサン・フランチェスコ大聖堂までは、坂道を上って直ぐです。バス停で地図を2ユーロで売っていますが、必要ないと思って買わなかったのが失敗でした。後で後悔したのでアッシジに行かれる場合、地図を買われる事をお勧めします。

サン・フランチェスコ大聖堂の中は、撮影禁止です。ここは、アッシジに生まれ、フランシスコ会の創始者でイタリアの守護聖人ともなっている聖フランチェスコが眠っています。カソリック信者にとって「聖地」なので観光客というよりも多くの巡礼者が訪れています。

大聖堂のなかには聖フランチェスコの生涯を描いたジョットのアフレスキやチマブーエ、カヴァリーニ、トルティーニの作品もあるため我々のような観光客も多く訪れるので多少は世俗化されていますが、「聖地」であることを忘れてはいけません。大聖堂の中は、厳粛な祈りで満ちていて僕の様な異邦人でも敬虔な気持ちが自然と湧いてきて、東北の復興を祈らずにはおれませんでした。

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「PAX」の文字とフランシスコ会が使用したT字形のタウ十字の広場

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アッシジの田園風景

敬虔なクリスチャンではない異邦人の僕にとってアッシジでの楽しみは「サマートリュフ」です。ウンブリアの夏と言えば「サマートリュフ」、ペルージャ県のトリュフの産地としてはノルチャが有名です。

アッシジのレストランの中で「Medio Evo」が良さそうだったので、そこを目指します。地図をプリントアウトしてきたのですが、場所が分かりません。電話したら「コミューネ広場」の近くというのですが、地図がないので「コミューネ広場」が分かりません。

土産物屋のおっちゃんに「コミューネ広場」への行き方を聞いて、その通りに歩き始めたのですが真っ直ぐな道、それも登り坂が果てしなく続いています。そして、日差しを遮るもののない道を快晴の青空から太陽さんがサンサンと照らしてくれています。

30分くらい、さまよい歩いたでしょうか。ようやく「Medio Evo」に辿りついた時には、ヘロヘロ状態で限界でした。レストランの女性スタッフが「よく場所が分かったわね。ここは分かりにくいから観光客は殆どこないのよ」と言うくらい分かりにくい場所にあるレストランです。これで、まずかったら暴れてやろうかと本気で思いました。

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Medio Evoの店内

取りあえず、何は無くても水です。1.5Lのボトルの水が一気になくなり追加の水を注文して、ようやく一息付きました。とても雰囲気のある店内です。3世紀の石壁が残っていたり、地下にはワインセラーがあり、さらに地下道のようなものまでありました。歴史的建造物と言っても良いレストランです。

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ウンブリア地方のサラミの盛り合わせ。12ユーロ

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生ハム・メロン。9ユーロ

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トルテリーニ”Medio Evo Style”トリュフソース。18ユーロ

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ノルチャ風リガトーニ。9ユーロ

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フンギ・ポルチーニのタリアテッレ。12ユーロ

今回の旅行では、日本では食べない「生ハム・メロン」を毎回注文しました。とにかく、暑い中を歩き回っているので、重い料理は体が受け付けません。僕の場合は、アッシジが一番きつかったので食欲は、あまりなかったのです。

体調が本調子ではなかったので料理の正当な評価はできませんが、こんなヘビーな状態でも完食したことを付け加えておきます。

ゆっくりと2時間位掛けてランチを楽しんだので、体調も回復してきました。でも、外は異常に暑くて歩きまわる気はしません。噴水のあるコミューネ広場の日陰のベンチでバスの時間が近づくまで休むことにしました。

バールでジェラートを買って食べたり、噴水の水を頭からかぶったりして過ごしました。

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コミューネ広場。

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コミューネ広場の馬のブロンズのお尻

コミューネ広場から坂を上って行った所にバス停があります。ブラブラとバス停を目指して行く途中にゴシック建築のサン・ルフィーノ聖堂があります。

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サン・ルフィーノ聖堂

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聖堂入り口にある「ライオンに食われる人」の像

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聖堂のバラ窓

1140年から建設された聖堂で壁面にゴシック様式の彫刻があるのが特徴らしいです。入口の両脇に、「ライオンに食われる人」の像があるのが意味不明でした。なんらかの宗教的な意味があるのでしょうか? 不思議です。

バス停近くのバールでバスが来るまでお茶をして時間を潰しました。面白かったのは行きのバスで一緒だった学生さん達と帰りのバスも一緒になったのですが、行きのバスで大はしゃぎで騒いでいた学生さん達が、ぐったりして静かにしていました。同じように暑さにやられたんでしょう。

アッシジの思い出を一言で言うと「暑さでバテた」でしょうか。
ヴェネツィアからウンブリア州のペルージャまで電車で移動します。ヴェネツィア~ボローニャ~フィレンツェまでユーロスター、フィレンツェからペルージャまでは在来線で行きます。フィレンツェまで約2時間、フィレンツェからも約2時間でペルージャに着きます。

リド島から国鉄の駅まではヴァポレットの5.2番線で40分くらいです。9:27分発のユーロスターを予約していたので、余裕を見て7時半過ぎのヴァポレットに乗りました。平日の出勤時間帯だったので、リド島から本島方面に働きに行く人たちが沢山いて、日本の出勤時間帯と同じ光景が見られ、万国共通だなと思いました。

出発時間まで余裕があるので、サンタルチア駅周辺のバールでお茶する余裕があったので、近くの広場のバールでのんびりとヴェネツィア最後の時間を過ごしました。

イタリアの交通機関には改札口というものが基本的にない(その代わり車内で車掌さんが必ず検札にくる)ので、チケットを自分で検札する必要があります。これを忘れると正規のチケットを持っていても罰金を取られます。観光客でも外国人でも容赦ないと聞いているので、忘れずに検札機でガチャコンします。

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新しくなった検札機でチケットをガチャコンする

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以前の黄色の検札機も顕在。アナログな感じが可愛い

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右側がフィレンツェまでのユーロスター。銀河鉄道999みたいで格好良い。鉄ちゃんではないけど、電車は好きだからワクワクする

ヴェネツィアからボローニャ、フィレンツェを経由して約4時間の電車の旅は、車窓の眺めもよく快適です。トスカーナからウンブリアに抜けていく路線は、なだらかな丘が連なっている、中部イタリアの典型的な田園風景が広がっています。途中、ひまわり畑も所々にありましたが、猛暑のため花が下を向いていたのが残念でした。

ペルージャ駅には、妻の友人のファブリッツォ夫妻が迎えに来てくれていました。ペルージャは丘の上に街があり、丘の下にある国鉄の駅からのアクセスは車がないと厳しいのでありがたかった。

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ペルージャの駅

ファブリッツォにホテルまで送ってもらい、彼に自宅でディナーに招かれました。それまで時間があるので、国立考古学博物館に行く事にしました。ここは、イタリア有数の考古学博物館で、エトルリア時代のものが多く展示されているので、ざっとご紹介。。

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考古学博物館の入口。かつての修道院を博物館として利用しているみたい。このアーチもエトルリア時代のもので、ペルージャの街の至る所にある

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青銅器の安全ピン

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青銅器の棘抜き?

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青銅器の戦士の人形?

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ユーモラスな青銅器の人形

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青銅器のセイレーン(人魚)

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青銅器のスフィンクス

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ガラスの器

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ガラスの器

妻は前回ペルージャに来た時に見せられなかった「安全ピン」を娘にどうしても見せたかったらしく、今回願いがかなって良かったらしい。現代の安全ピンと同じ構造のものが、紀元前八世紀に作られていたのは、確かに驚く。

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博物館からみたウンブリアの田園風景。写真の右側の方にアッシジがある

写真では小物しか紹介していないけど、エトルリア時代の甕(かめ)とか石碑とか墓石とかもたくさんあった。また、夏休み期間のためか地下のカタコンベも特別展示していた。

博物館を出て、ファブリッツォの自宅に向かう。彼は日本酒が好きなので日本から手土産で「極上諸白 十四代 純米大吟醸」を持って来ていたけど、お呼ばれなので途中のエノテカで白ワイン(ヴェルデッキオ)を一本買って行った。

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「極上諸白 十四代 純米大吟醸」

ファブリッツォはアパート経営もしていて、ペルージャ大学に妻が留学していた時に大家と店子の縁でお世話になった。彼の奥さんは日本人なので何かと頼りになる。ディナーには、店子の中国人留学生も一緒に卓を囲んだ。イタリア人、日本人、中国人と国際色豊かな食事になった。

今日も暑い一日だったけど夕暮れ時には過ごしやすくなったので、庭でディナーパーティーをすることにした。僕がワイン好きだと知っているから、ウンブリアの地元の白ワインを用意していてくれた。ファブリッツォが作ってくれた「海老とズッキーニのパスタ」をパクつきながら、ワインをガブガブと飲む。楽しいな~。

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ファブリッツォお手製の海老とズッキーニのパスタ

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娘に作ってくれたポレンタ

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魚(黒鯛かな?)の蒸し焼き

ペルージャは山の中だけど、彼の実家はアドリア海に近いマルケ州の街だから、魚介類が好きみたい。黒鯛みたいな魚のホイル焼きも美味しかったけど、パスタの量が多くて食べきれなかった。申し訳ないと思いつつ、残してしまった。

その代わり、よく飲んだなー。やはり、こういうアトホームなパーティーでは、額にしわ寄せて挑むようなワインは似つかわしくない。軽快でピチピチした楽しめるワインが最高に合うと思う。ウンブリアの白ワインも、僕が持っていったヴェルデッキオもそう言うワイン。

良く食べ、飲み、話して時間はあっという間に過ぎ去って行く。娘もそろそろ限界になって来たので、翌日以降の再会を約束してホテルに戻った。楽しい食事でした。
ムラーノ島から本島のサンマルコ広場(Piazza San Marco)に向かうには、Murano Faroから7番線に乗るとS.Zaccaria(Jolanda)の船着き場に早いです。4.2番線でも行けますが、こちらが各駅停車なのに対して7番線は急行と言う感じです(航路もショートカットする)。ただ、本数は4.2番線の方が多いです。

S.Zaccaria(Danieli)の前に有名なHotel Danieli(ホテル・ダニエリ)があります。1822年創業の歴史的ホテルです。映画「ツーリスト」の舞台にもなりました。余談ですが「ツーリスト」はヴェネツィアの風景が楽しめるだけでなく、映画としても面白くてお勧めです。

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一度は泊まってみたいHotel Danieli前の船着き場。ホテル専用(だと思う)のゴンドラがたくさん停泊している

S.Zaccariaの船着き場は、Danieli、Jolanda、M.V.Eの三か所にデッキがあります。番線によって泊まるデッキが異なりますが、直ぐ近くなので困ることはないと思います。また、S.Zaccariaからちょっと離れた所にS.Marcoの船着き場(VallaressoとGiardinetti)があります。

ホテル・ダニエリは、元々14世紀にヴェネツィア共和国に来訪する国賓や外交官たちの宿泊施設として建てられたものなので、ヴェネツィアン・ゴシックの粋を集めた宮殿のような豪華な内装のホテルです。現在は、本館の他に二つの別館があります。中を見て見たかったのですが宿泊客でのないので遠慮しました(ちょっと気後れしました)。

直射日光が厳しいので、ダニエリの角から路地に入って見ました。路地には土産物屋からレストラン、カフェなどが並んでいます。ヴェネツィア本島で一番観光客の来るサンマルコ広場の近くですから、人も多くて進むのも大変です。

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路地にあったレストラン店先のディスプレー

娘が財布を欲しがっていたので、皮革製品のショップをのぞきながらサンマルコ広場を目指しました。イタリアは皮革製品で有名なだけに、ショップも沢山あるのですが娘の気にいるものは見つかりません。物自体は良いものだと思うのですが、中学女子の好みとは違うようです。狭い路地を抜けて行くと、サンマルコ広場にでました。

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コッレール美術館前から見たサンマルコ広場

サンマルコ広場には、イタリアの歴史的カフェが三軒あります。日本でも有名なCaffe Florian(フロリアン)とCaffe Lavena(ラベナ)、Caffe Quadri(クアドリ)です。この中でフロリアンが一番古くて1720年、次がラベナで1750年、最後がクアドリで1775年ですが、クアドリは1638年に出来たカフェを買い取って名前を変えているので実質はクアドリが最古かもしれません。

歴史的カフェですから、それぞれに有名人のエピソードがたくさんあります。フロリアンではカサノヴァが美女をくどいていたらしいですし、ラベナではワーグナーが「トリスタンとイゾルデ」と「パルジファル」を作曲し、クアドリでは「ダルタニャン物語」「モンテクリスト伯(岩窟王)」を書いた”パリの王様”アレクサンドル・デュマが豪遊したそうです。

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カフェ・フロリアンの正面

さて、三軒を見て回るとフロリアンが一番人が入っているようです。日本人も多いです。ラベナとクアドリは、空いています。広場では、それぞれのカフェがテーブルを出していてクラシックや軽音楽の野外演奏もあります。

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カフェ・フロリアンのテラスと野外演奏

三軒とも行きたかったのですが、中でもクアドリは外せません。「ダルタニャン物語」は、中・高校生の頃からの愛読書で、今でも時折ページをめくっています。この旅行に行く前にも第三部「ブラジュロンヌ子爵」編を読み返していたくらい好きです。

その作者が豪遊したカフェには、何を置いても行かねばなりません。ひよっとしたら、同じ椅子にデュマが座ったかも知れない。同じテーブルで同じようにベリーニを飲んだかもしれない。

ベリーニを飲みながら、若きダルタニャンとミレディやボナシュー夫人のエピソードを構想したのかもしれない。などと、空想の翼を広げながらベリーニやカフェを飲む事ができるのです。過去の人物の息遣いを身近に感じる、歴史的カフェの醍醐味だと思います。歴史はロマンです。

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クアドリの歴史が息づく店内

ただ、お高いんですね。僕が飲んだベリーニが18ユーロで、妻と娘が頼んだパフェのようなスイーツも18ユーロ。カフェ(エスプレッソ)が6ユーロ。三人で60ユーロですから、日本円にして約6000円。ちょっとしたランチのお値段です。フロリアンも高いですし、ラベナは確認しませんでしたが、たぶん高いでしょう。

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クアドリのカフェ。6ユーロ!

三軒を回るのは諦めました(笑

サンマルコ広場には、Basilica di San Marco(サンマルコ大聖堂)を始め、ドゥカーレ宮殿やコッレール美術館など観光名所が沢山あります。

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クアドリのテラス席から見たサンマルコ大聖堂


しかし、妻と娘は、ムラーノ島で見つけたムラーノガラスのお土産に未練があるようです。カフェで冷たいスイーツを食べ少し休んだので気力が回復したようで、「もう一度ムラーノ島に行くの!」と言うので、再びヴァポレットの7番線に乗りこみました。

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サンマルコ大聖堂ファサードの聖マルコ像

夕方の5時位だったと思いますが、まだまだ明るいです。Murano Faroではなく別の船着き場で降りました。ここから、ムラーノ島のグラン・キャナルをぐるっと回ってお土産物屋さんまで行きました。友達へのお土産などに10個以上買っていたようです。それを、一つ一つ包装してくれたので、けっこう時間が掛かりました。

買い物を終え、本島を経由してリド島に帰りました。晩御飯は、昨日のランチが美味しかったLa Sfereに再び行く事にしました。エビとズッキーニのタリオリーニの味が忘れられません。ヴェネツィア最後のディナーも美味しく頂きました。

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ホテルの部屋から見た朝焼けのサンタ・マリア・エリザベータ教会

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サンタ・マリア・エリザベータ教会のドゥオモに立つマリア像

明日は、ユーロスターでフィレツェ経由でペルージャまで電車の旅です。ペルージャ編に続きます。
ブラーノ島を2時間ほど散策してからムラーノ島までヴァポレットで移動しました。ブラーノ島は小さな島なのですが運河で分断されていたり道が複雑に入り組んでいたりして少し迷いました。土地のお兄ちゃんに船着き場を聞いて、何とか辿りつきました。

ヴァポレットの時間まで少し余裕があったので、駅前のバールでお茶をしがてらトイレを使います。イタリアにはバールがたくさんあるので、トイレに困ることはありません。その度に何か注文しなければなりませんが、立ち飲みだったら1ユーロくらいでカフェ(エスプレッソ)が飲めます。

ムラーノ島には、Murano Faro駅から入りました。ヴァポレットの航路によっては、ヴェネツィアン・ガラス博物館に近いMuseo駅なども利用できます。

船着き場からメインストリートを島の内部に向かって行くと両脇は、ヴェネツィアン・ガラスのお店でいっぱいです。観光地では駅の近くから遠くなるにしたがって安くなるのが相場なので、この辺の店は無視しました。

Murano Faroからメインストリートをしばらく歩くと運河にぶつかります。運河沿いを歩いて行くと両側には、同じようにお店が並んでいます。ヴェネツィアン・ガラスのショップだらけです。この辺はブラーノ島とは大違いです。ブラーノ島も手編みのレースが有名なんですけど、ショップは、あまり見かけませんでした。

さすがにヴェネツィアン・グラスの本家本元ですから、お土産屋さんから職人さんの工房店まで、ヴェネツィアン・グラス一色です。広場には様々なオブジェが展示されています。

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Murano Faro近くにあったオブジェ

せっかくムラーノ島まで来たのですから、手ごろな品を探していました。妻と娘もお土産を探していたようで、三人でウィンドウショッピングをしながら運河沿いを島の中心部までブラブラしていました。

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プレッサジョ通りの中ごろにあったオブジェ

でも、なかなか手ごろな品がないんです。僕が欲しいのは、日本酒のぐい呑みにも使えそうなグラスで、できれば「レース」のものを探していましたが、物自体がない。妻と娘はペンダントトップの様なものを探していたようですが、良いと思うのはお土産には高いし、手ごろな値段のものはショボイ。

「帯に短し襷(タスキ)に長し」で中々思うようなものに出合いませんでした。妻と「なかなか良いものが見つからないねー」と話していたら、ムラーノ広場(Murano Squar)の橋を渡った先に工房直営のお土産物屋がありました。

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ムラーノ広場のオブジェ

革ひも付きのペンダント・トップが3ユーロと娘のお土産に丁度良い価格で、トップ自体も可愛いものが多くて、本物のヴェネツィアン・グラスが使われているようです(お店の人の言葉を信じる限り)。たぶん、工房での失敗作を小さく砕いてペンダント・トップに仕立てている、ある種の廃品利用なのだと思います。

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ムラーノ広場から対岸に行く橋

ちなみに、最近では中国やチェコなどの贋物も多くて本物のヴェネツィアン・グラス(ムラーノ島ではムラーノガラスと呼ばれています)には、Consorzio Promovetro(ムラーノ・ガラス生産協同組合とでも訳すのかな=http://www.muranoglass.com/)の発行している「Vetro Artistico MURANO」のシールが張られています。

お土産品ではなくて、それなりのムラーノ・ガラスを購入する時は、このシールの張られたものなら安心だと思います。

この店で目星がついたので更に良い品を求めて奥へと進むとロンゴ橋のたもとに、これまでのショップとはグレードの異なる高級店「MAZZEGA」(http://www.mazzega.it/)がありました。

こんな高級店では買い物など出来ないので、目の保養と思って見ていたらオーナーのようなマネジャーのようなおっちゃんが「こっちにおいで」と手招きするではありませんか。こっちは、買う気などないので、逃げようかと思いましたが、おっちゃんが「早く早く」と手招きするので、取りあえず行ってみるか、でも「買えないからね」オーラを精一杯だしてついて行きました。

すると、おっちゃんは1Fの店舗ではなく、一般客が出入りできない2Fに行くではないですか。後で聞いたらバイヤー用のショールームが2Fにあって、そこに案内してくれるようです。

2階のショールームに上がると、アートと呼ぶのがふさわしい現代工芸のオリジナル作品が並んでいて、鳥肌ものでした。2Fのショールームは、いくつもの部屋に分かれていてジャンルごとに展示してあるようです。上記WEBサイトに各ショールームが紹介されていますが、写真でみるのと実物では、受ける感動が全く異なります。

我が家には、頂きものの金彩にペインティングされているヴェネツィアン・グラスのゴブレットなどが何客かあります。かなりデコラティブなもので好き嫌いの分かれるデザインなのですが、どういう品なのか調べても、ヴェネツィアン・グラスの一様式くらいしか分かりませんでした。

ショールームを見ながら妻が、「自宅には、色ガラスに金箔が張ってあってお花のペインティングのあるヴェネツィアン・グラスがあるんだけど・・・」とおっちゃんに説明していたら、いきなりおっちゃんが、「何だ、バロッコが見たいのか」と言って別の部屋に連れて行かれると部屋全体が、我が家にあるのと同じデザインのグラスでいっぱいでした。

おっちゃんによると、「バロッコ」(もしくはロッコ)という伝統的なデザインのヴェネツィアン・グラスだそうで、24金(純金)を使い「ポルチェラーナ(ポーセリン=磁器)」で花などの装飾がなされています。「バロッコ」というからには、バロック様式に関連したデザインでしょうから、16世紀~17世紀に流行したデザインなのだと思います。

かなりデコラティブなので日本人の好みではないと思いますが、僕はけっこう好きなのです。ただ、余り実用的ではありません。ちなみに、MAZZEGAのショールームにあったバロッコは24金を使っていて、とても良いお値段でした。

バロッコの部屋に続く奥の部屋には、僕が密かに狙っていた「レース」が展示されています。「見ても良い?」と聞くと「いいよ」というので部屋に入ったら、ためいきが出るほど緻密で美しい工芸品が並べられています。

これは、とても手の届かない品だな~と見て回っていたら、まさに僕が欲しいと思っていた「レース」のリキュール・グラスで「ぐい呑み」に使えそうなのがありました。「これは?」と聞いたら「サケ、サケ」と言うので、イタリア人にも分かるか、と変に納得しました。

ちょっと高かったけど二客買ってしまいました。もう昼時を過ぎていたので、このおっちゃんに「お勧めのレストラン教えて」といつものパターンで聞いたら、少し離れた広場にある庭のあるレストランを教えてくれました。ついでに、「ここではシーフード食べなきゃダメだよ。絶対にシーフードだよ」と念を押されました(笑

で、教えられた広場に行くとレストランなどありません。どうやら「バカンス休み」だったようで、仕方ないので他のレストランを探して歩きましたが、とにかく暑い。もう、探すのも嫌になるくらい暑いので、ムラーノ広場にあった「Busa Alla Torre Da Lele」という観光客のたくさんいる所にしました。

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ムラーノ島に引き返してから撮ったムラーノ広場のオブジェ。奥の閉まっている緑のひさしのお店が「Busa Alla Torre Da Lele」

でも、暑いので広場にあるテラス席では無くて店内にしたのは言うまでもありません。テラス席には日本人観光客が何人かいましたけど、暑くないのかな? 単に僕らが年だと言う事かもしれません。

あまり期待していなかったのでついつい写真を撮り忘れてしまいましたが、ここのランチは美味しかったです。前菜に塩ゆでした蛸にオリーブオイルをかけたものを食べましたが、素材が良いのでしょうね、実に美味しかった。

娘はいつもの「生ハムメロン」、僕と妻も暑さのせいで食欲は余りなかったので魚介類のパスタにしましたが、貝の旨味が良く出ていて楽しめました。ムラーノ島はヴェネツィアン・グラスだけではなさそうです。Busaもムラーノ島では、美味しいと評判のレストランのようですが、MAZZEGAのおっちゃんお勧めのレストランに行けなかったのは残念でした。

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ムラーノ島にも壁が塗られている家が運河沿いに見られる

妻と娘用のべネツィアン・グラスを買おうと先ほどのお土産物屋さんに行こうと思いましたが、暑さでやられていて買う気力が起こらず本島に一旦戻る事にしました。

ヴェネツィア編Part5に続きます。
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