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 「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書)を読んだ。

 とても、スリリングでエキサイティングな内容でとても面白かった。
 著者の福岡伸一氏は、青山学院大学の教授。京都大学を卒業後、米国のロックフェラー大学のポスドク(ドクターの助手のようなものらしい)として雇われ、タンパク質の研究をしていた科学者。

 分子生物学の専門家として、最先端の遺伝子工学や分子生物学の研究成果をもとに「生物」と「無生物」の相違点を論証していく。

 「生物とは、自己複製を行うシステムである」

 これが、20世紀の生物学の到達した結論である。

 著者は、この定義を認めた上で「それだけではない」とする。もっと「動的」な何者かだとする。

 それを説明していく過程で語られるDNAの二重螺旋構造の発見にまつわるダークサイドミステリーや、ロックフェラー大学の先輩・野口英世の米国での実像、知られざる研究者の姿や、ボストンやニューヨークの心象風景など、とても読ませる文章が続く。

 もの凄く大雑把にまとめると「生命とは自己複製を行うシステムが動的平衡を維持しようとする運動」であると結論します。

 この間読んだ「時間はどこで生まれるか」も「時間」に関して似たような結論を導いていました。

 「生命」と「時間」は共に身近なものでありながら、全く解明されていないものです。

 「分子生物学」と「量子論」の専門家が到達した結論は、奇しくも一つの事象の裏表のようです。

 「生命」は「時間」の中でしか存在しえず、「時間」を意識できるものは「生物」(突き詰めれば人間)以外に存在しません。

 「生命」が、あらゆる選択肢の中から、「動的平衡」を維持しようとする一つの解を選んで自己複製を重ねていくのと、無秩序に向かうエントロピーの法則に反して「秩序」を維持しようとする過程で「時間」が生まれるという論証を重ねる時、「生命」=「時間」と言うインスピレーションがひらめきました。

 たぶんに自己満足的なひらめきですが、要は自分の知的好奇心を満足させてくれればそれで良いのです。

 その意味で、この本はとても興味深い一冊でした。お勧めです。
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