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日米の科学者が放射線の人体への影響を共同研究している「放射線影響研究所」という研究機関があります。広島・長崎の被曝者の膨大なデータを調査研究しており、放射線防御基準を確立する基盤となる情報を提供している研究機関だそうです。

一口に発がんリスクと言っても、人体の部位別に大きく異なります。原爆被曝者の部位別がんリスクの表があります()。

これは、30歳の時に1Gy(グレイ)の被曝をした人が70歳になった時の発がんリスクを示したものです。男性と女性では感受性が異なりますが、この30歳モデルは男女の平均値だそうです。

この表によると「膀胱」は、放射線に対する感受性が高いようで発がんリスク「1.5」です。固形がんの平均が「0.5」ですから、「膀胱」は放射線に弱いんですね。

思考実験として、あなたは不幸にも1Gyの放射線を浴びてしまったとします。思考実験なので全身に平均に浴びたとすると1Gyの放射線は、1Svと同じ被曝量です。念のために言っておくと1Sv=1000mSv=1000000μSvです。

40年後、あなたが発がんしなかったとするとラッキーでした。平均で「0.5」の発がんリスクがあるのですから、ならなかったのはラッキーです。

では、「膀胱がん」が認められたとします。きっと、あなたは思います。「40年前のあの時に放射線を浴びたから膀胱がんになったんだ。東電を訴えてやる。でも訴えても膀胱がんが消える訳ではない。後悔してもしきれない」。

きっと、そう思うでしょう。

でも、考えてみて下さい。放射線を浴びなくても人は「がん」になります。この表の発がんリスクの数値は、放射線を浴びなくても発がんする人を「1」としたときに、放射線を浴びた場合の発がん率の増加を数値化しています。

あなたがなった「膀胱がん」は、自然に発生した「がん」なのか、放射線による「がん」なのか、それは純粋に確率論でしかないのです。そして、確率論で言えば「膀胱がん」は「放射線」由来の「がん」である確率の方が高いです。「膀胱がん」リスクは「1.5」で、自然になる「1」よりも確率が高いのですから。

1Gyの放射線を浴びた場合、「膀胱がん」になった「2.5人」のうちの「1.5人」が、放射線の影響でなったのですから、1.5÷2.5=0.6ですから、60%の確率であなたの「膀胱がん」は放射線の影響だったと言えます。

もちろん、40%の確率で自然発生だったかもしれません。

このように、放射線による発がんは、どこまで行っても確率論でしかありません。なぜなら、50%の確率で誰でも「がん」になるからです(統計から二人に一人が「がん」になります)。放射線を浴びた場合、「がん化」する可能性が高くなるだけです。

普通に生活していて1Gy(1Sv)の放射線を浴びる事はありません。都内でホットスポットとか言われている場所でも、5μSv/h程度です。この場所に24時間365日いたとして年間43.8mSvです。約23年間いて累積1Svになります。

そこから、40年後の「発がん」率が表の数値と言って間違っていないと思います。仮に0歳児からいたとして、63歳の時に「固形がん」が発がんするリスクが「0.5」です。自然発生する「がん」が「1」として「0.5」です。

確率で言ったら、23年間5μSvの場所にいた人が40年後に発がんしたとすると、0.5÷1.5=0.3333・・・。つまり、33%の確率で放射線の影響で発がんしたと言えます。

33%は、無視できない数値でしょう。

次に福島原発の周辺地域の現実的な数値として100mSvで考えます。我が家の近所の空間放射線量は、約0.15μSv/hです。年間1.3mSvですから100mSvになるには約77年、そこから40年だと死んでいるので、もう少し高い線量の場所で20年くらいで100mSvになったとします。

100mSvの場合のリスクは、固形がんで「0.05」です。もうお分かりだと思いますが、60歳で固形がんが発がんしたとして、それが放射線の影響だった確率は、0.05÷1.05=0.476
ですから、約4.8%の確率であなたの「がん」は放射線の影響だったと言えます。

武田先生とか小出先生とか原発反対派の方々が言われている年間1mSvとは、バックグラウンドを足すと年間2.4mSv位になります。約40年で100mSvになります。そこから40年後のリスクが「0.05」だと思いますが、100mSvに達した時点で「0.05」としてみても、その影響は4.8%です。

この4.8%と言う数字を武田先生のように「無視できないリスク」とするか、そこまで重大なリスクではない、とするか。考え方は人それぞれです。自分で考えれば良いのです。

僕が、何度もしつこいくらい放射線の影響について書いているのは、放射線リスクについて、このように説明しているメディアを知らないからです。「1Svの被曝で発がんリスクが1.5になります」、大体この程度の説明です。

「1.5」が意味するものが何なのか、多くの人が知らずに何となく「放射線って怖い」と思って原発反対を叫んでいるのであれば、それは馬鹿げています。

除染の基準を1mSvとすると、数兆円必要だそうです。仮に、基準を100mSvにしたら、数百億円で済むかも知れません。兆円規模のお金を、東北の復興費に回せるかもしれません。我々が負担する増税分も減るかも知れません。

放射線による「発がんリスク」は、どこまで行っても確率論でしかなく、「がん」になるかならないかは、誰にも分かりません。仮に「発がん」したとしても、それが放射線の影響だったかどうかは確率的にしか説明できません。

その数値が「4.8%」です。このリスクと経済性のトレードオフで、政策は決まってくると思うのですが、我が政府は分かっているのか、はなはだ疑問なのです。

※このエントリーでは、低線量の放射線の影響について武田先生のように「線形仮説」を取っていますが、僕が「線形仮説」を支持している訳ではありません。より安全側に極端にシフトして「線形仮説」を元に展開しているだけです。
また、このエントリーを書くにあたり、このブログの記事を参考にさせて頂きました。
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