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10月1日は「日本酒の日」ですが、同日に「著作権法」が改正されて「違法ダウンロード」が刑事罰化されることになりました。ただし、刑事罰の対象になるのは、

1)「有償著作物」である
2)「自動公衆送信」を受信したものである
3)「デジタル方式の録音又は録画」である
4)違法であることを知って受信した
5)著作権者から告訴された(親告罪)

上記が全て満たされた場合に告訴されて、裁判所の判決で「2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金、又はこの両方」が科せられます。

果実酒(20度以下のアルコールで漬ける梅酒とか山ブドウ等)に関して「自家用なら合法」だと誤解している人が多くいますが、著作権法も「私的利用なら合法」だと誤解している人がいます。

平成21年の著作権法改正で、違法にインターネット配信されている事を知りながらダウンロードすること(録画や録音)は、私的利用でも「違法」とされました。ただ「刑事罰」がなかっただけです。

今回の改正は「刑事罰」が付与されることになったので、違法ダウンロードに厳しく対応しようとするお上の姿勢が伺えますが、実際に処罰の対象になるかと言えば個人レベルで「私的に楽しむ」分にはスルーされると思います。

上記条件の4)と5)が微妙です。「違法であることを知らなければ」、ダウンロードしても刑罰の対象になりませんから、「知らなかった」で済んでしまいます。さらに著作権者による「親告罪」ですから、著作権者に知られなければ「告訴」されることはありません。

「著作権者」がダウンロードを知るためには、サーバー管理者からIPアドレスを開示させたりして個人(ダウンロードしたPC)を特定しなくてはなりません。漫画喫茶とかでダウンロードしていたら、漫画喫茶の防犯ビデオとか会員の利用履歴を開示させて調べて個人を特定する必要があります。

これらをやろうとしたら、弁護士を頼んで裁判所の令状を取らなければならないと思います。顧客の個人情報を易々と開示するサーバー管理者や漫画喫茶の経営者はいません。

さらに、文化庁は

「違法ダウンロードの刑事罰化に係る規定の運用に当たっては、政府及び関係者は、インターネットの利用行為が不当に制限されることのないよう配慮しなければならないこととされています(改正法の附則第9条や参議院の附帯決議)。これを受け、警察は捜査権の濫用につながらないよう配慮するとともに、関係者である権利者団体は、仮に告訴を行うのであれば、事前に然るべき警告を行うなどの配慮が求められると考えられます」

と指導しています。

権利者が仮に個人特定できたとしても、事前に「警告」などの配慮を怠っていたら起訴できないかもしれません。インターネットのユーザー数を考えたら、個人レベルでのダウンロードを一つ一つ「告訴」していくことは不可能でしょう。

更に紛らわしいのは、用語です。タイトルにもした「有償著作権物」「自動公衆送信」って分かりにくいですよね。言葉としては明瞭ですけど、意味が不明瞭。

文化庁によると、「有償著作権物」とは、

「録音され又は録画された著作物又は実演等であって、有償で公衆に提供され、又は提示されているもの」


を指すそうなので、具体的には音楽CDや映画のDVDなどの事だそうです。

これだと、DVD化とか有料配信されていない「TVドラマ」や「音楽番組」をデジタル録画したものは「有償著作権物」になりません。最近、テレビドラマが局のサイトで有料視聴できるようになっているのは、この法改正を受けてのものかも知れません。DVD化されるまでのタイムラグを有料配信で埋めるということでしょう。

また、「録音され又は録画された著作権物」なので、「漫画」は対象になっていません。販売されている「漫画」は、「有償」の「著作権物」であるはずですが、作品自体が「録音・録画」された状態で提供されていないため、著作権法でいう「有償著作権物」には当らないそうです。

著作権を侵害していて違法だとは思いますが、刑罰の対象にはなっていません。漫画家さんや出版社のロビー活動が、映像や音楽関係者よりも劣っていたと言うことなんでしょう。自らの権利を守るためには、もっと関係省庁に働きかけなくてはいけません。出版社の政治力の無さが浮き彫りになっていると思います。

あるいは、文化庁や警察が音楽や映画に比べて「漫画」は文化として劣っていて保護するには当たらないと考えているのかもしれません。もしもそうなら、漫画ファンとしては漫画に対する侮辱だと思います。

「自動公衆送信」は更に分かりませんが、著作権法上では

「公衆送信(公衆によって直接受信されることを目的として送信を行うこと)のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの」


を指すそうです。

簡単に言えば、インターネット上に公開されているWEBサイトからクリック一発でファイルをダウンロードすることです。なので、例えば友人から送られたメールに添付されたMP3ファイルをコピーしても刑罰の対象になりません。刑罰の対象になるのは、「自動公衆送信」されたファイルを受信した場合だけです。

法律としては抜け穴だらけのザルだとは思いますが、それでも「罰則」を明確にしたことは意味があると思います。個人レベルでも大っぴらに違法ダウンロードをしている人は、けっこういると思います。

Twitterとかブログなどで、「○○の最新アルバムMP3で落っこちてたから即DL、ラッキー」なんて書き込んでいるアフォです。こういうアフォは「私的利用」ならOKだと誤解していそうだからガードも緩くて個人特定も楽そうです。

こうしたアフォを何人かスケープゴードにして、それをマスコミが大々的に「違法ダウンロード摘発」などと報道すれば、怖くなって止める人も出てくるでしょう。何となく年内には何人か摘発されるような予感がしますから、慎重な人は状況を静観していると思います。

【参考】文化庁の刑事罰Q&A ⇒ http://www.bunka.go.jp/chosakuken/download_qa/index.html
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